ドローン検定3級を取得した方!!ドローン検定2級目指してみませんか?
ドローンインストラクターを目指している私は、ドローン検定公認指導員の取得条件のドローン検定2級を取得を目指し勉強を始めました。
ここでは、ドローン検定2級の【航空気象学】をなるべく丁寧に記載させていただきます。少しでも参考になればうれしいです。
目次
大気
【大気】とは、地球を覆う混成気体(空気)のことで、地表に近いほど密度は高くなる。
組成は、窒素78%、酸素21%、あと1%がアルゴンや二酸化炭素・水素などです。
【大気圏】とは、大気が存在する空間で地表から500kmまでとされている。(諸説あるが航空業界ではカーマンラインと呼び100kmより高い空間を宇宙としている。)
【乾燥空気】とは、空気の中には窒素などの気体のほかに水蒸気(水分)も含まれます。その水蒸気を含まない空気を乾燥空気と言います。
大気圧(気圧)
地球を覆っている大気にも地球からの重力はかかります。ということは、大気にも重さが発生します。
任意に平面を設定しその平面にかかる大気の重さを【大気圧】と呼びますが、一般的には【気圧】と呼びます。
この【気圧】を測定するために、かつて水銀(Hg)が使われていたようです。
水槽に水銀を入れ、その水銀(Hg)の表面に真空にしたガラス管の開口部分を入れます。すると水銀(Hg)が760㎜持ち上げられます。かつてはこれを基準にし760㎜Hg=1気圧[単位:atm]としていました。航空業界では高さをインチに変えた、1気圧=29.92InchHgを現在でも使われているようです。
現在は国際単位系のパスカル[hPa]が使われ、1気圧=1013.25hPaです。
高度と気圧
今あなたは海水浴場の砂浜(高度0m)にいます。その時あなたにかかる気圧と、富士山富士宮口5合目(高度約2,400m)にいるときにかかる気圧では、5合目にいるときの方が低くなります。自分にかかる空気の量が2,400m分少なくなる=低くなります。
高度が上がると低くなり、高度が下がると高くなるということは、高度と気圧は反比例の関係になります。
気圧は高度だけでなく地球の引力や気温などによっても変化するため基準気圧は計測地点の海面の高さにおける値とされてます。つまり地上で観測したものを海面の高さ分の補正(観測地点が高度2,400mだった場合、高度を2,400m下げた時の気圧を計算)することを「海面更正」と呼びます。海面更正を補正をした気圧を「海面更正気圧」または「海面気圧」と呼びます。
気圧傾度力
川の流れは高いところから低いところに流れます。空気の流れも同じで気圧の高いところから低いところに流れます。つまり風を起こします。この空気の移動の力を「気圧傾度力」と呼びます。
大気の構成
大気は測定する高さによって、その性質が異なります。温度変化の性質によって大気の層を分けると4つに区分されます。
高度[単位:km] | 名称 | 気温 | 備考 |
約80~約800 | 熱圏 | 1000℃~ | 大気の密度は下がり地表面の1/100になっており 大気を構成する分子が電離します。大気の層ではないが、 中間層と熱圏の境界面あたりを【電離層】と呼びます。 この層は電波を反射する性質を持ちこの反射を応用した 通信方法もあります。 |
約50~約80 | 中間圏 | -100℃~-130℃ | |
約15~約50 | 成層圏 | -15℃~0℃ | 高度約20kmのオゾン層が太陽光線を吸収し熱を持つため、 対流圏とは逆に、高度とともに気温が上がります |
0~約16 | 対流圏 | 15℃~-56.5℃ (標準大気の場合) | 雲が生まれ、【天気】が起こる。 高度によって気温が下がります。その割合を【気温減率】と呼ぶ |
ここの説明について面白い動画を見つけたので貼っておきます。
Web玉のタマえもん様の地学&地学基礎3章2話「大気の分類」
地表付近の大気
対流圏のなかでも約1500mまでの高さを【大気境界層】または【摩擦層】と呼びます。
この層は空気の流れが地表面摩擦の影響を受けます。
さらに大気境界層は大きく二つに分けられます。
接地層
地表面~約100mの高さの事を呼びます。
この層は地表面との摩擦により空気の流れが複雑になります。【乱流】また建物の有無により空気の流れが変わることもあります。
海上面においては、障害物が少なく摩擦が起こりにくいため地上より風速が早くなるのが特徴。
無人航空機はこの接地層での飛行が多いため、この性質を把握しておくのが重要です。
エクマン境界層
接地層の外側(約100m~約1500m)、高度が高くなると地表面の影響は少なくなります。するとコリオリの力などの力により大気が螺旋(らせん)状になります。この大気が螺旋状に流れる層をエクマン境界層と呼びます。
小型飛行機やヘリコプターなどは、この層を飛ぶことが多いので風の向きには注意しなければなりません。
自由大気
大気境界層のさらに高い位置にある大気を【自由大気】と呼びます。この大気は地表面の摩擦の影響をほとんど受けない大気です。コリオリの力と気圧傾度力が釣り合う、理想的な流体に近いものです。
自由大気は、対流圏の範囲内のあり大気境界層より高い位置の大気で旅客機などの多くは、この自由大気を飛行します。
標準大気
大気の状態の基準となるものが「標準大気」と呼びます。
このドローン検定では航空業界の標準であるICAO(国際民間航空機関)が定める標準大気をもとに説明します。
標準大気の性質
標準大気の条件
標準大気の前提として「乾燥空気」ということと「完全ガス」の説明として、現実的な性質の気体「実在気体」を仮想的な性質の気体「理想気体」(=完全ガス)に近づけるためには、高温・低圧にすると記載しています。
いろいろ言っていますが、ここで覚えるべきなのは、標準大気の条件です。
大気:乾燥した完全ガス
気温:高度0mにおいて15℃
気圧:高度0mにおいて1013.25hPa
密度:高度0mにおいて1.225㎏/m³
重力:9.80665m/s²
絶対出ます!
覚えて!
※高度0mの気圧を「標準大気圧」と呼びます。
気温減率
対流圏では高度が上がると一定の割合で気温が下がります。
標準大気での気温減率は6.5℃/km(高度が1000m上がると気温が6.5℃下がること)と定めています。
高度0mが15℃なので下の表になります。
高度[m] | 気温[℃] |
0 | 15 |
100 | 14.35 |
200 | 13.7 |
500 | 11.75 |
1000 | 8.5 |
約2307 | 0 |
11000 | -56.5 |
15000 | -56.5 |
※高度11,000mを越えると気温は一定と考えられています。
風の定義
空気の流れを地表面から観測したものを「風」と呼びます。
空気の塊が連続して移動することを「風」と言いますが、その時に地表面に対しての空気の流れであって、気球などの乗り物に乗っている場合は測定できない。
風の原理
風が起こる原因として、テキストでは「気圧傾度力」を説明しています。
つまり気圧の高いところから低いところに流れるという意味です。
これは天気予報でよく見る天気図です
天気図の高気圧から低気圧に向かって風が流れるわけですが、コリオリの力(風向に対して直角に働く力)によって高気圧からの風は時計回りに出ていき、低気圧に向かって反時計回りに流れます。
上の天気図の中国・四国地方を見てください。高気圧からの時計回りの風と、低気圧への反時計回りの風のバランスが釣り合っている状態です。この場合の風向きは北から南に向かっていて風速も安定しています。これの風速・風向が安定した風を「地衡風(ちこうふう)」と呼びます。
また上の天気図のように等高線の間隔が狭い場所では風が強く吹くことが予想できます。
ここでやっとテキストの
1/3越えましたね。
まだまだ頑張ろうね!
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