「ドローンの資格、何を取っていいのかわからない」「規制がわからなくてどこで飛ばしていいかわからない」と、迷ってるのならとにかくドローン検定3級を取ってしまいましょう。ドローンインストラクターを目指し検定3級を取得して野外飛行を楽しんでいる私が、ドローン検定3級の「基礎知識」についてお伝えします。ドローン検定3級の資格取得のお手伝いができればうれしく思います。
無人航空従事者試験3級4級標準テキストをお持ちの方は一緒に
・用語
種類
UAV = Unmanned Aerial Vehicle
Unmanned = 無人の~、乗組員のいない
Aerial = 航空機の、空気の、空中の
Vehicle = 乗り物、車両
つまり、無人航空機です。
ドローンは、マルチコプター、回転翼機とも呼びます。
ほかにも 飛行機型、ヘリコプター型も無人航空機の仲間です。
パーツの名称
まず操作するコントローラー(送信機)のことを「プロポ」と呼びます。
羽根のことを 「ブレード」または「プロペラ」と呼びます。
そのブレードに回転の力を伝える部分を 「ローター」
ローターの数によって(プロペラの数と同じ意味だよね)
4個…クワッドコプター
6個…ヘキサコプター
8個…オクトコプター と、名前を変えて呼ぶ場合もあります。

ローラーじゃなくてローターです
中心部から ローターに伸びた腕に見える部分を 「アーム」、中心部にGPSを受信するための受信機を 「GPSアンテナ」、GPSアンテナを支える支柱を「GPSアンテナホルダー」です。
一番ややこしいのが、着陸時に地面に接している部分 「スキッド」「降着装置」ヘリコプターの同部分をスキッドというで 同名が付いています。
ほかにも、「ランディングギア」ともいう、これは飛行機由来の降着装置なので地上で加速して離陸、着陸して減速して停止のように車輪が存在する。
だから「ギア」という名前がついているようです。
それに加えてスキッドには 格納できるスキッドのことを「引込脚(ひきこみきゃく)」、「リトラクタブルギア」と呼びます。引込脚は脚を引き込むそのままです。
リトラクタブル = 格納式という意味なので これもそのままの意味です。
スキッドも含めこのパーツに5つもの名前がついています。

・スキッド
・降着装置
・ランディングギア
格納式は
・引込脚
・リトラクタブルギア
ややこしいですが 過去問を見ると 高確率で出てきています。覚えましょう。
機体の動き
前後の動き
機体を上から見たときに機体の高さを変えずに前後に動かす舵を「エレベーター」と呼びます。
前進時に機体の前方部が下がる・後退時に前方部が上がる傾きのことを「ピッチ」と呼ぶ。

前後なのに「エレベーター」って!?
左右の動き
機体を左右に動かす舵を「エルロン」と呼びます。
右移動時に機体の右側が下がり、左移動時に機体の左側が下がる傾きのことを「ロール」と呼ぶ。
その傾きの角度を「バンク角」と呼びます。

マルチコプター型なので同じ方向を向いたまま
左右に動きます。
回転の動き
機体を上から見たときに機体を回転させる舵「ラダー」と呼びます。
そしてこのラダーによって回転する動きを「ヨー(ヨーイング)」と呼びます。
この時に機首が向いている方角を「ヘディング」と呼びます。
聞きなれない言葉がたくさん出てきたのでまとめてみます。
機体の動き | 舵・操作の呼び名 | 舵によって起こる 動きの呼び方 | 舵によって機体に 起こる傾きの呼び方 |
前後 | エレベーター | — | ピッチ |
左右 | エルロン | — | ロール |
回転 | ラダー | ヨー(ヨーイング) | — |
上昇下降の動き
ドローンでは、上昇下降を制御する舵を総称して「昇降舵」「スロットル」と呼びます。しかし、「スロットル」とは、エンジンやローターの出力を制御することです。つまりドローンは、ローターの出力(回転数)を上げ下げすることで昇降させることができます。
・飛行機の昇降舵は〈エレベーター〉
時速300kmくらいまで加速し〈エレベーター〉を操作し機首を上げ離陸します。
・ヘリコプターの昇降舵は〈コレクティブピッチレバー〉と呼びます。
ヘリコプターはドローンとは異なり出力〈スロットル〉は変えずに、
〈コレクティブピッチレバー〉により回転翼の角度を変えて離陸します。

飛行機・ヘリの昇降舵の事は
4級の試験には出ないよ
特殊な機体の動き
ホバリング
聞いたことのある言葉がやっと出てきました。言葉にすると「機体を空中で静止させる操作」です。GPSのついたドローンでは、離陸してすぐの何も操作していない状態です。自分のドローンはGPSがついていないので、空中で静止させるのは一苦労です。
ピルエットサークル
言葉で言うと、対象となる物(人)に機首を向け続けながら周囲を回転すること。対象の立場から言うと ずっとこっちを見ながら周っている操作のことです。

見られながら回るのか…
なんか、照れますね…(〃▽〃)
機体の舵でいうと、エルロン(横移動)しながらラダー(回転)させることです。
回転角度と移動速度をキレイに合わせるという高度な操作です。
フレア操作
飛行機で言う 着陸時に機首を上げる(傾ける)操作のこと。着陸方向の力を逆方向に操作することにより力を緩和できる。つまりドローンでは前後左右昇降すべてにおいて空中停止または着陸させるときに逆方向に操作し機体を傾ける操作のことを「フレア操作」「フレアをかける」と呼ぶ。
そのほか動きを表す用語
航空機である以上英語による交信を標準としています。
上昇 ・・・【クライム】
下降 ・・・ 【ディセンド】
ヘディングを変えること ・・・ 【ターン】
離陸 ・・・ 【テイクオフ】
着陸 ・・・ 【ランディング】
動きを表現する方法
地上を移動する 速度(km/h)地面に対する速度なので「対地速度」と呼びます。ドローンの場合は、対空気なので「対気速度」「エアスピード」と呼びます。対気速度は機体が追い風を受ければ早くなり、向かい風なら遅くなります。つまり、「対気速度」とは機体と大気の相対速度ということです。飛行機で離陸させる際に対気速度計を見るようです。

ただ、市販されているドローンの速度表記は
GPSシステムによる対地速度がほとんどのようです。
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